洗顔は、これまで「顔を洗えばいい」くらいにしか考えていませんでした。ひげ剃りも、毎朝の習慣として、なんとなく済ませてきました。ところが調べてみると、水の温度や洗い方、剃る前後にすることで、肌の乾燥や肌荒れが変わり得るようです。洗顔とひげ剃りの、前と後でやることをまとめます。

洗顔は、何のためにするのか
皮膚科医の話を紹介した記事(livedoorニュース、取材先はアヴェニュー表参道クリニックの佐藤卓士院長)では、夜の洗顔は、汗、汚れ、メイクを落とすためとされていました。朝は、通常、水やお湯だけでも汚れはおおむね落ちる、とあります。
水温は、32〜36度のぬるま湯
同じ記事では、洗顔の水温は32〜36度のぬるま湯が勧められていました。熱いお湯は、皮脂膜やセラミドを流してしまい、乾燥や、バリア機能の低下を招く。冷たい水は、毛穴が締まって、汚れが落ちにくくなる、という説明です。資生堂の資料(2022年冬の回)にも、熱いお湯は必要な皮脂まで洗い流す可能性があるので、避けて、ぬるま湯がよい、とありました。
皮脂と汗が混ざってできる、肌のいちばん表面の薄い膜のことです。
角層の細胞のすき間をうめている脂質(角質細胞間脂質)のひとつで、水分を保つのに関わる成分です。
外からの刺激を防ぎ、中の水分が逃げるのを抑える、肌の働きのことです。
32〜36度というのは、触って「ぬるい」と感じる程度、体温より少し低めだと考えればよいと思います。
回数と、洗顔料を使うかどうか
livedoorニュースの記事では、洗顔は基本的に朝晩2回で、1日1回以上洗うのは問題ない、とされています。洗顔料の使い方は、肌の状態によって次のように分けられていました。
顔を洗うための石けんやフォームのことです。固形、チューブに入ったもの、泡で出てくるものなどがあります。
- 特にトラブルがない普通肌:夜は洗顔料を使い、朝は水かお湯だけでよい。
- 敏感肌、乾燥が強い人、肌荒れがある人:洗顔料を使わない洗顔を中心にしてもよい。ただし、週に数回は洗顔料を使うことが勧められている。
- ニキビ肌、皮脂が多い肌、油分の多いクリームを使う人:朝晩とも洗顔料を使うとよい。
- 洗顔料で肌荒れが起きたとき:使うのをやめるか、低刺激性のものに替える。
肌質の分け方は、前の記事「肌質と肌トラブルの種類」に書きました。
洗顔料には、泡立てるタイプとそうでないタイプがある
洗顔料の形には、いくつかの種類があります。美的.comの記事(2023年11月)では、洗顔料の形を、次のように紹介していました。
- 泡立てタイプ(チューブ・固形など):たっぷりの泡を自分で作るのが基本。
- ポンプタイプ:泡で出てくるので、泡立てる時間がないときに便利。
- ジェルタイプ:泡立てなくても使える、手軽なタイプ。
どれがよいかは、肌質に合わせて選ぶことが大切、と書かれています。ただし、洗顔料ごとの具体的な選び方までは、詳しく触れられていませんでした。選び方は、別の記事で調べます。
洗顔のやり方
美的.comと資生堂の資料から、洗い方の手順をまとめました。

- 泡立て:泡立てネットで、ツノが立つほどきめ細かい泡を、両手いっぱいになる量まで作る(美的.com)。
- 洗う:泡を顔にのせて、泡の上を転がすように洗う。手で肌を直接こすらない。あご先、生え際、小鼻の脇も忘れない。
- すすぎ:ぬるま湯で、泡をしっかり流す。目安は約1分で、生え際や小鼻の脇は、すすぎ残しがないか確認する。すすぎ残しは、肌荒れの原因になるとされている(資生堂)。
- 拭く:柔らかいタオルで、ゴシゴシこすらず、水気を押さえるように取る。
洗ったあとは、なるべく5分以内に保湿をする、とMedical Noteの「皮膚の乾燥」にありました。洗いっぱなしにしないことが大切なようです。保湿の具体的な方法は、別の記事で書きます。
ひげを剃ると、肌が荒れるのはなぜか
ひげ剃りのあとに、ヒリヒリしたり、赤くなったりすることがあります。これは、カミソリ負けと呼ばれています。
ひげを剃ったあとに、赤み、腫れ、ヒリヒリする痛み、かゆみなどが出ることです。
原因について、いくつかの解説を読みました。医療機関のコラム(VIVACE CLINIC)では、T字カミソリは刃を肌に密着させるので、ひげと一緒に皮膚も削ってしまう、傷ついた皮膚に汗や雑菌が入ると、炎症が起きる、とされていました。EPARKグループのメディア(医師の監修記事)では、不衛生なカミソリの刃から雑菌が入ることや、シェービングクリームを使わない、肌がふやけた状態で剃る、角質まで削る、といった剃り方も原因に挙げられています。
電気シェーバーは、T字カミソリより肌荒れのリスクが低い、とVIVACE CLINICは書いています。医療情報サイトのMedical Noteでも、毛嚢炎の予防のページで、カミソリの代わりに電気シェーバーを使い、皮膚に傷を作らないようにすることが挙げられていました。ただし、どちらの道具が自分に合うかは、人によって違うと思います。
毛が生えている皮膚の中の袋状の部分(毛包)に、炎症が起きる状態です。
剃る前に、やっておくこと
パナソニックの解説(2026年5月)とVIVACE CLINICのコラムでは、剃る前の準備として、洗顔や保湿に加えて、シェービング剤を塗ることが書かれていました。
ひげを剃るときに塗る、ジェルやクリームのことです。刃のすべりをよくするために使います。
具体的には、次のとおりです。
- ぬるま湯で洗顔する。ひげがやわらかくなり、剃り残しを防ぎやすくなる。
- 洗顔のあとに保湿する。乾燥で皮膚がめくれると、刃がかかりやすくなる。
- 蒸しタオルで温めると、ひげがやわらかくなり、刃がすべりやすくなる(やけどに注意)。
- シェービング剤を、ひげにまんべんなく塗る。VIVACE CLINICは、剃る範囲より少し広めに塗る、としている。
パナソニックは電気シェーバーなどを作っているメーカーなので、資料としては参考程度にしています。
剃るときの順番と向き
パナソニックの解説では、剃る場所は、もみあげや頬などのやわらかい部分から。鼻の下、口まわり、あごなどのかたいひげは、シェービング剤がなじんでから剃る、とされていました。剃る向きについては、順剃り、逆剃り、張り手の3つが紹介されていました。
順剃りは、ひげが生えている向きに沿って剃ること、逆剃りは、その逆の向きに剃ることです。
片手で皮膚を軽く引っ張って、ピンと張らせながら剃る方法です。
それぞれの説明は、次のとおりです。
- 順剃り:毛の流れに沿って、力を入れず、ゆっくり剃る。肌への負担が少ない。
- 逆剃り:毛の流れと逆に剃る。深く剃れるが、最初から行うと、ひげが刃に引っかかり、肌を傷つけることがある。順剃りのあとに行う。刃を肌に強く押しつけない。
- 張り手:片手で皮膚を引っ張りながら、仕上げに逆剃りする。
同じ順番について、資料によって書き方が少し違っていました。パナソニックは、順剃り、逆剃り、張り手の順に行うと、肌のダメージを抑えながら剃り残しを防げる、としています。VIVACE CLINICは、基本は順剃りで、逆剃りは仕上がりに必要な部分だけにする、としています。EPARKグループのメディアは、逆剃りや強い力は肌を傷つける、としています。肌への負担を考えるなら、逆剃りは必要な部分だけにとどめる、というのが共通する考え方のようです。

剃ったあとに、やっておくこと
- ぬるま湯で、シェービング剤を洗い残しなく流す。あごの下や耳の後ろに残りやすいので注意する(パナソニック)。
- 冷たい水で顔を整えて、清潔なタオルで水気を押さえる(パナソニック、VIVACE CLINIC)。
- そのあと、保湿する。
- 赤みやヒリつきがあるときは、冷たいシャワーや、濡らしたタオルをそっと当てて、熱をとる(EPARKグループのメディア)。
洗い残しは、かゆみや肌荒れの原因になる、とパナソニックの解説にありました。
道具は、清潔に保つ
EPARKグループのメディアでは、カミソリの刃にゴミや前回のひげ、サビがあると、刃が触れた傷から雑菌が入るとされていました。予防として、カミソリは湿気を避けて、乾燥した場所に保管することが挙げられています。
こんなときは
- 洗ったあとにつっぱる:洗顔料の使い方や、水温を見直す。
- 洗顔料で肌が荒れる:使うのをやめるか、低刺激性のものに替える(livedoorニュースの記事より)。
- 化粧水やローションがしみる:肌が傷ついている可能性があるので、早めに皮膚科へ(パナソニックの解説より)。
- カミソリ負けは、多くが2〜3日、長くても1週間ほどでおさまる。それ以上続くときや、かゆみが耐えがたいときは、皮膚科へ(EPARKグループのメディアより)。
まとめ
- 洗顔の水温は、32〜36度のぬるま湯。熱いお湯も冷たい水も避ける。
- 回数は朝晩2回が基本。洗顔料は、夜に使い、朝は水かお湯だけでもよい。肌の状態で使い分ける。
- 泡をたっぷり立てて、こすらずに洗う。すすぎは約1分、拭くときも押さえる。
- 洗ったあとは、なるべく5分以内に保湿する。
- ひげ剃りは、剃る前に洗顔・保湿・シェービング剤。剃るときは順剃りを中心に、力を入れない。剃ったあとは洗い流して保湿する。
- しみる、かゆみが強い、1週間以上続くときは、皮膚科へ。
参考にした資料
- livedoorニュース「皮膚科医に聞く洗顔の方法」(取材:アヴェニュー表参道クリニック 佐藤卓士院長・配信元と公開日の記載なし)
- 資生堂リスナーズカフェ「基本テクニック スキンケア 2022年 冬」(メーカーの資料/参考程度)
- 美的.com「洗顔料・洗顔の仕方」(2023年11月・監修者の記載なし/参考程度)
- Medical Note「皮膚の乾燥」
- Medical Note「毛嚢炎の予防」(監修:川村龍吉医師・2021年11月更新)
- パナソニック UP LIFE「ひげ剃り負けの予防と対策」(2026年5月・シェーバーのメーカー/参考程度)
- VIVACE CLINIC「毎日の髭剃り、正しく剃れていますか?」(2022年8月・脱毛専門クリニックのコラム/参考程度)
- fdoc「カミソリ負け」(EPARKグループ・監修:長谷川佳子医師・2022年9月更新)
※この記事は個人が調べた内容をまとめたもので、医療上の助言ではありません。効果の感じ方には個人差があります。気になる症状が続くときは皮膚科にご相談ください。

