スキンケアの記事には、「保湿をしましょう」と当たり前のように書いてあります。化粧品を使ったことがない私は、保湿とは何をすることなのか、化粧水と乳液とクリームと美容液は何が違うのか、どれも分かりませんでした。ここでは、その疑問を調べてまとめます。

保湿とは、水分を与えて、逃げないように整えること
洗顔のあとの肌は、水分が逃げやすい状態になります。Medical Noteの「皮膚の乾燥」では、肌のバリア機能が弱ると、内側の水分が蒸発して乾燥が起きる、と説明されています。洗顔後は、なるべく5分以内に保湿をするとよい、とも書かれていました。
保湿という言葉の意味は、資料によって細かい言い方が違いますが、美的.comの連載(2023年6月)では、「水分を与える」段階と、「油分でフタをする」段階の2つに分けて考えられていました。化粧水や美容液でうるおいを与え、乳液やクリームで閉じ込める、という流れです。資生堂の資料(2020年5月)にも、化粧水で水分と保湿成分を与え、乳液で油分を与えて、バリア機能を保つ状態に整える、とあります。
外からの刺激を防ぎ、中の水分が逃げるのを抑える、肌の働きのことです。
肌にうるおいを与えたり、水分を保ったりするために、化粧品に配合される成分の総称です。
ここで、一つ気になったことがありました。「保湿」という言葉は、化粧品の広告でよく見ますが、化粧品の効能として決められている言葉なのでしょうか。広告代理サービスのA8.netの解説を読むと、「化粧品の効能の範囲」(56項目)に、「保湿」という言葉そのものは出てきませんでした。代わりに、「皮膚にうるおいを与える」「皮膚の水分、油分を補い保つ」「皮膚の乾燥を防ぐ」などの項目があります。つまり、化粧品の保湿は、うるおいを与えて、水分と油分を補い、乾燥を防ぐこと、と言い換えられそうです。
国が定めている、化粧品について表示や広告で言える効能の範囲のことです。全部で56項目あります。
化粧水:水分と保湿成分を補う
化粧水は、洗顔のあとに最初に使う、水のようなさらっとした液体です。大塚製薬のサイト(2024年6月)では、肌に水分や保湿成分を補給して、肌の状態を整えるのが役割とされています。種類としては、保湿・柔軟化粧水、収れん化粧水、拭き取り化粧水の3つが挙げられていました。
収れん化粧水は、肌を引き締めるタイプの化粧水のことです。拭き取り化粧水は、コットンなどに含ませて、肌を拭き取るように使うタイプのことです(ジェイメックのサイトより)。
ジェイメックのサイト(2025年2月)では、収れんタイプは肌を引き締めるもの、拭き取りタイプは古い角質を取り除くものと説明されていました。これらは、基本の保湿とは少し違う使い方のようです。
乳液:水分と油分の両方を補う
乳液は、化粧水のあとに使う、白っぽくて少しとろみのある液体です。大塚製薬のサイトでは、水分や保湿成分、油分などを補給して、肌をやわらかくし、うるおいを保つもの、化粧水とクリームの「つなぎの役目」もする、とされています。ジェイメックのサイトでは、乳液は油分と水分がバランスよく配合されていて、油分で水分の蒸発を防ぐ、と書かれていました。種類としては、保湿乳液のほかに、UV乳液、色のついたティント乳液が挙げられていました。
クリーム:乳液より油分が多く、しっかりフタをする
クリームは、乳液より少し固いテクスチャーのものです。ジェイメックのサイトでは、保湿クリームは、油に溶けやすい保湿成分を、乳液より多く含む、とされています。大塚製薬のサイトには、クリームは、化粧水や乳液で補った成分を閉じ込める役割があるので、省かないように、とありました。
化粧品を手にとったときや、肌に塗ったときの、感触や質感のことです。さらっとしている、とろみがある、固めである、といった表現で使います。

美容液:種類が多く、商品によって役割が違う
美容液は、4つの中でいちばん分かりにくいと感じました。美的.comの連載では、美容液は種類が多く、悩みごとに「乾燥系」などの系統に分かれている、と紹介されていました。ジェイメックのサイトでも、特定の悩みに向けた成分を含むもの、化粧水の前に使うタイプもある、と説明されています。
つまり、美容液は、化粧水や乳液のように、水分と油分で位置づけられるものではなく、商品ごとに目的が違うようです。基本の保湿は、化粧水と乳液(またはクリーム)で足りるのか、美容液は足したいときに足せばよいのか。この点は、選び方の記事で調べます。
4つの違いを、表にまとめる
| 名前 | 主な役割 | 形のイメージ | 使う順番の目安 |
|---|---|---|---|
| 化粧水 | 水分と保湿成分を補う | さらっとした液体 | 洗顔のあと、最初 |
| 美容液 | 商品によって違う(悩み別に分かれる) | とろみのある液体など、さまざま | 化粧水のあと(前に使うタイプもある) |
| 乳液 | 水分と油分の両方を補い、うるおいを保つ | 白っぽくて、少しとろみのある液体 | 化粧水(美容液)のあと |
| クリーム | 乳液より油分が多く、しっかりフタをする | やわらかい固形に近いもの | いちばん最後 |
使う順番は、資生堂、美的.com、大塚製薬、ジェイメックの資料で、おおむね同じでした。洗顔、化粧水、(美容液)、乳液、(クリーム)の順です。ジェイメックには、メーカーによって推奨する順番が違うことがあるので、製品の説明も確認してほしい、と書かれていました。
全部そろえないといけないのか
毎日4つも塗ると考えると、続けられる気がしませんでした。美的.comの連載には、皮脂量が多い男性は、化粧水、美容液、乳液またはクリームの3ステップで十分、という説明がありました(監修者の記載がないメディアの記事なので、参考程度に考えています)。また、シリーズによっては、化粧水と乳液だけで完結する商品もある、とのことです。
これらの役割をまとめた「オールインワン」という種類もあります。何をどこまで使えばよいかは、肌質や好みで変わるので、選び方の記事で考えていきます。
使ってみて、合わないときは
- 塗ったあとに、赤み、かゆみ、ヒリつきが出たら、使うのをやめる。
- しみる感じが続くときや、症状が続くときは、皮膚科へ。
まとめ
- 保湿は、水分を与えて、油分でフタをして、逃げにくくすること。洗顔後はなるべく早く。
- 化粧水は、水分と保湿成分を補う。最初に使う。
- 乳液は、水分と油分の両方を補う。クリームは、乳液より油分が多く、フタの役目が強い。
- 美容液は、種類が多く、商品ごとに役割が違う。
- 「保湿」は、化粧品の効能の範囲では、うるおいを与える、水分や油分を補い保つ、乾燥を防ぐ、といった言い方になっている。
参考にした資料
- Medical Note「皮膚の乾燥」
- 資生堂「スキンケアで良い肌触りを」2020年5月の資料(PDF・メーカーの資料/参考程度)
- 美的.com「BITEKIスキンケア辞典」第2回(2023年6月・監修者の記載なし/参考程度)
- 大塚製薬 cosmedics「乳液と化粧水の違いとは?」(2024年6月・監修:大津スキンケア研究所長・メーカーの情報サイト/参考程度)
- ジェイメック「化粧水と美容液と乳液の違いとお手入れの流れ」(2025年2月・ブランド公式サイト/参考程度)
- A8.net コンプライアンス「表現ルール【化粧品編】」(広告代理サービスによる、化粧品の効能の範囲の解説/参考程度)
※この記事は個人が調べた内容をまとめたもので、医療上の助言ではありません。効果の感じ方には個人差があります。気になる症状が続くときは皮膚科にご相談ください。

