鏡で肌を見ても、自分の肌が乾いているのか、脂っぽいのか、私にはよく分かりませんでした。スキンケアの記事には「肌質に合わせて選ぶ」と書いてありますが、その肌質が分からなければ、選びようがありません。そこで、肌質にはどんな種類があるのか、どう確かめるのか、肌のトラブルにはどんなものがあるのかを調べました。

肌質とは、肌が「どんな状態になりやすいか」のタイプ
肌質というのは、肌の水分や皮脂の状態から見た、肌のタイプのことです。All Aboutの解説では、普通肌、脂性肌、乾燥肌、混合肌の4つに分けて説明されていました。
肌がどんな状態になりやすいかを、水分や皮脂の多い少ないで分けたタイプのことです。医学的な診断名ではなく、スキンケアの説明で使われる分け方です。
ただし、分け方は資料によって少しずつ違います。美的.comの連載は、混合肌を2つに分けて5タイプとし、シロクの解説は、敏感肌を加えて5タイプとしていました。この記事では、4つの基本タイプを説明して、敏感肌は、あとの「肌トラブル」の項目で書きます。
肌質を決める2つの軸:水分量と皮脂量
読み比べて分かったのは、肌質は「水分量」と「皮脂量」の組み合わせで説明されることが多い、ということです。シーボンの解説でも、肌タイプは水分量と皮脂量のバランスで分けられる、とされています。
水分量は、肌のいちばん外側の角層に含まれている水分の量のことです。皮脂量は、肌の表面に出ている皮脂の量のことです。この2つは別のものです。
この2つが別のものだと分かると、「テカっているから、うるおっている」とは限らない、という理由が見えてきます。シロクの解説には、表面は皮脂でテカっているのに、内側の水分が足りない「インナードライ」という状態もある、と書かれていました。
肌の表面は皮脂でテカる、またはベタつくのに、内側(角層)の水分が足りない状態です。脂性肌と間違われやすいとされています。
4つの肌質の特徴
各資料をまとめると、4つの肌質は、次のように整理できます。
| 肌質 | 水分量と皮脂量 | 見た目や感じ方 |
|---|---|---|
| 普通肌 | 水分と皮脂のバランスがよい | しっとりしていて、ハリや弾力がある。キメが整い、毛穴も目立ちにくい |
| 脂性肌(オイリー肌) | 水分量も皮脂量も多い | 顔全体がテカる、ベタつく。毛穴の開きや黒ずみ、ニキビが気になることがある |
| 乾燥肌 | 水分量も皮脂量も少ない | 顔全体がつっぱる、カサつく、ザラつく。粉をふいたり、かゆみが出たりする |
| 混合肌 | 部位によって違う。額から鼻すじは皮脂が多く、頬や口まわりは水分が少ない | 額から鼻すじはテカるのに、頬や口まわりは乾燥する |
表の内容は、All About、シロク、シーボンの解説をもとにしています。いずれもメーカーや販売会社、メディアの解説で、資料によって表現が少しずつ違うので、参考程度の整理です。
普通肌
水分と皮脂のバランスが整った状態とされています。ただし、シロクの解説では、季節や体調によって、乾燥肌や脂性肌のほうへ傾くこともあるそうです。一度「普通肌」と分かっても、ずっと同じとは限りません。
脂性肌(オイリー肌)
皮脂が多く、顔全体がテカります。美的.comの連載では、思春期から20代前半に多いと書かれていました。皮脂を洗顔で適度に取ることは大切ですが、取りすぎると保水力が損なわれる、という説明も同じ記事にありました。皮脂を落とせば落とすほどよい、というわけではないようです。
乾燥肌
シロクの解説では、乾燥肌は、角層の水分量が少なく、皮脂も少ない状態です。水分を抱え込む天然保湿因子や、細胞のすき間をうめる角質細胞間脂質が減って、水分を保つ力が弱まることが背景にある、とされています。美的.comの連載では、加齢で増えやすく、エアコンや紫外線などの外からの要因でもなる、とありました。
角層の細胞の中にある、水分を抱え込む成分の総称です。
角層の細胞と細胞のすき間をうめている、脂質の総称です。セラミドも、そのひとつです。
混合肌
頬や口まわりは乾燥するのに、Tゾーンは脂っぽい、という状態です。All Aboutでは、日本人に最も多いとされていました。美的.comでは、20〜30代に多いとされています。混合肌の人の中には、先ほどのインナードライの状態になる人もいる、とシロクの解説は書いています。
顔の、額から鼻すじにかけての、アルファベットのTの字に見える部分のことです。皮脂が多くなりやすい場所です。
自分の肌質を、家で確かめる方法
All Aboutには、自宅でできる確認方法が紹介されていました。道具は要りません。
- 朝、洗顔料を使わず、ぬるま湯で顔を洗う。
- 乾いたタオルで、こすらずに押さえて、水気を取る。
- 何もつけずに、そのまま15分ほど待つ。
- 15分後の肌を見て、両手で顔を包むように触る。
放置する時間は、資料によって違いました。All Aboutは15分ほど、シロクは10〜20分、シーボンは約10分です。厳密に決まっているものではなく、10〜15分程度が目安のようです。
15分後の状態から、肌質は次のように判断します(All Aboutとシロクの解説より)。
- 顔全体がつっぱる、カサつく:乾燥肌
- 顔全体がテカる、ベタつく(つっぱりはほぼない):脂性肌
- 頬はつっぱるのに、Tゾーンはテカる:混合肌
- つっぱりもベタつきも感じにくい:普通肌
もう一つの方法として、シロクとシーボンは、朝起きて洗顔する前に、頬からフェイスラインのあたりを触って確かめる方法も紹介していました。このあたりをUゾーンといいます。
顔の、頬からあごにかけての、アルファベットのUの字に見える部分のことです。
この方法では、全体がカサつくなら乾燥肌、全体がベタつくなら脂性肌、ベタつく部分とカサつく部分があるなら混合肌、どちらもほとんどなければ普通肌、と判断するそうです。なお、シロクとシーボンは、メイクをしたあとの肌の確認も勧めていますが、私は化粧をしないので、ここでは省きました。
シーボンの解説では、数日続けて確認すると、より確実とされています。肌質は、年齢、季節、体調で変わるとも、All Aboutと美的.comの両方に書かれていました。1回の結果で決めつけず、季節の変わり目などに確かめ直すのがよさそうです。
年齢でも、肌質は変わっていく
先ほどの美的.comの連載には、脂性肌は思春期から20代前半に多く、乾燥肌は加齢で増えやすい、とありました。前の記事で触れた北海道大学皮膚科の教科書では、男性の皮脂の量は30〜40代でピークになり、そのあとは減っていく、という記述があります。
ここからは、調べたことをもとにした私の考えです。皮脂が減っていくなら、50代の男性は、若いころより乾燥の側に傾いている人もいるかもしれません。ただ、これは人によって違うはずなので、私も上の方法で、自分の肌を確かめてみるつもりです。
男性の肌は、意外と乾燥している
私は「男性は脂っぽいから、乾燥には縁がない」と思っていました。ところが、マンダムが男性49名を測定した調査(2006年発表)では、頬やあごの水分量は、Tゾーンの約半分でした。顔の場所によって状態が違う混合肌の人が目立つ、という内容です。資生堂の調査(2003年・日本人男性90名)でも、男性は肌から水分が逃げやすく、バリア機能が低下している傾向があり、ひげを剃る部位で特に目立つ、と報告されていました。
外からの刺激を防ぎ、中の水分が逃げるのを抑える、肌の働きのことです。詳しくは、前の記事「肌のしくみ」で書きました。
どちらも古い調査で、人数も限られています。それでも、「男性でも乾燥し得る」と考えておくのは、無理がなさそうです。
肌トラブルの種類:まず3つに分けて考える
肌質を調べていくと、肌のトラブルという言葉も出てきます。ここでは、資料で目立った3つに分けて整理しました。
① 乾燥:水分が逃げやすくなっている
Medical Noteの「皮膚の乾燥」では、肌の乾燥は、バリア機能が弱って、内側の水分が蒸発しやすくなることで起きると説明されています。きっかけとして挙げられていたのは、加齢、空気の乾燥、紫外線、過剰な摩擦、熱すぎるお湯、食生活の乱れ、ストレスなどです。
洗顔については、皮膚科医の話を紹介した記事(livedoorニュース)で、熱いお湯は、肌の表面の皮脂膜や、セラミドなどを流してしまうので、32〜36度のぬるま湯がよい、とされていました。
皮脂と汗が混ざってできる、肌のいちばん表面の薄い膜のことです。
角質細胞間脂質のひとつで、角層の細胞のすき間をうめて、水分を保つのに関わる成分です。
セルフケアとして、洗ったあとはなるべく5分以内に保湿をすること、保湿剤で水分や油分を補うことが挙げられています。保湿剤に使われる成分としては、白色ワセリン、尿素、ヒアルロン酸ナトリウム、グリセリン、セラミドなどの名前がありました。
② 脂性:皮脂が多く、テカリやベタつきが出る
皮脂は、肌を守る膜の材料になる大事なものですが、多いとテカリやベタつきになります。All Aboutでは、脂性肌は毛穴の開きが目立ち、ニキビや肌荒れが起きやすいタイプとされています。前の記事で書いたように、皮脂の量は男性ホルモンの影響を受け、30〜40代でピークになる、という記述が北海道大学皮膚科の教科書にありました。
ただし、テカリがあるからといって、顔全体がうるおっているとは限りません。マンダムの調査のように、Tゾーンは脂っぽいのに、頬は乾燥している混合肌もあります。
③ 敏感:少しの刺激にも反応しやすい
「敏感肌」という言葉もよく聞きます。調べてみると、これは学術用語ではなく、一般に広く使われている言い方でした。2000年の「臨床皮膚科」に載った、皮膚科医397名へのアンケート(資生堂学術部と京都大学の研究者による)では、皮膚科医は、敏感肌を、かぶれ、乾燥、肌荒れを主な訴えとするものと捉えていました。原因としては、バリア機能の低下や、刺激に反応しやすくなっていること、乾燥が考えられていた、とあります。
健康な肌ではなんともない刺激にも、反応してしまう肌のことです。医学的な定義はなく、広く使われている言い方です。
スキンケアのメディアには、敏感肌の症状として、洗ったあとのつっぱりや、軽いかゆみ、ヒリつきから、赤み、湿疹、皮がむけるなど強いものまで、幅があると書かれていました(敏感肌向けブランドの運営するメディアなので、参考程度に読んでいます)。
つまり、乾燥と敏感は、まったく別のものというより、つながっている部分が大きそうです。バリア機能が弱ると、乾燥しやすくなり、刺激にも反応しやすくなる、という流れです。
皮膚科に相談するのは、どんなとき?
Medical Noteでは、次のようなときは、医療機関での相談が検討されるとされています。
- 保湿剤を使っても、良くならない。
- かゆみが強い。湿疹が出ている。
- ひび割れや、皮のむけがひどい。
- アトピー性皮膚炎などが疑われる。
ここまでの内容は、肌のタイプや状態を知るための整理にすぎません。強いかゆみやひび割れがあるのに、自分でなんとかしようと我慢するのは、あまりよくなさそうです。
ニキビ、毛穴、ひげ剃り負けは、別の記事で
男性の肌トラブルとしては、ニキビ、毛穴、ひげ剃り負けなども気になります。これらは、それぞれ別の記事で、一つずつ調べていく予定です。
まとめ
- 肌質は、普通肌、脂性肌、乾燥肌、混合肌の4つに分けて説明される。
- 朝、洗顔後に何もつけず15分待つと、家で確かめられる。年齢や季節で変わるので、時々見直す。
- 男性でも乾燥し得る。特にひげを剃る部位は、水分が逃げやすい傾向が報告されている。
- 肌トラブルは、乾燥、脂性、敏感の3つに分けて考えると、整理しやすい。
- 強いかゆみ、湿疹、ひび割れは、皮膚科へ。
参考にした資料
- All About「肌質の特徴とセルフチェック」(執筆:鴨志田祥子、ページ記載の更新日は2009年10月)
- Medical Note「皮膚の乾燥」
- 皮膚科医に聞く洗顔の方法(livedoorニュース)
- マンダム「男性の肌調査」(2006年発表・PDF/メーカーの調査のため参考程度)
- 資生堂「男性の肌の特徴に関する報告」(2003年調査・PDF/メーカーの調査のため参考程度)
- 北海道大学大学院医学研究院 皮膚科学教室「皮膚科学教科書」第1章 09(皮脂腺)
- 臨床皮膚科 54巻2号「皮膚科医からみた「敏感肌」の実態とその認識」(2000年・要旨/資生堂学術部らの報告のため参考程度)
- 美的.com「あきば美容研究生のメンズ美容塾 vol.121」(2022年11月・監修者の記載なし/参考程度)
- シロク「肌質の種類と見分け方」(Beauty Clip by N organic、2026年6月・化粧品ブランドを扱う販売会社のメディア/参考程度)
- シーボン「肌タイプがわからない!見分け方やスキンケア製品の選び方」(化粧品会社のコラム・公開日の記載なし/参考程度)
- HADAMAG「意外と知らない…「敏感肌」って、そもそも何?」(敏感肌向けブランド運営のメディア/参考程度)
※この記事は個人が調べた内容をまとめたもので、医療上の助言ではありません。効果の感じ方には個人差があります。気になる症状が続くときは皮膚科にご相談ください。

